■かいせつ 1 日本で2番め

 緑ヶ丘公園のあちこちで見られる小鳥のなかま。白くてまるい体つきをしているので北海道各地で「雪の妖精」や「ゆきんこ」などの愛称がつけられています。シマエナガの「シマ」とは島(北海道)を指すと言われています。本州には「シマ」がつかないエナガという鳥が生息していて(※)、いずれも体重5~9gほど。キクイタダキという鳥に次いで、日本で2番めに小さい鳥と言われています。

※シマエナガはエナガの亜種と考えられています。

本州に生息するエナガ
Photo by Laitche, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=47732548による

     


■かいせつ 2 シマエナガの誤解 その1

 ふわふわした姿、冬に群れで飛んで樹液をすする姿をよく見かけるので、植物を食べるおとなしい鳥だと思われがちです。実際には昆虫なども積極的に食べ、木から木へと頻繁に飛びうつってきょろきょろしているのは、木の表面に隠れた昆虫を探しているためと言われています。

シャクガ科の幼虫を食べるシマエナガ

 

 

■かいせつ 3 シマエナガの誤解 その2

 「雪の妖精」と呼ばれ、見た目も白いのでシマエナガは冬鳥だ、と思う方が多いようですが、冬鳥ではなく1年中十勝にいる鳥、留鳥(りゅうちょう)です。春先にはクモの巣(網)の糸を使って地衣類と動物の毛をくっつけ、子育てに使う巣を作ります。せまい巣の中に体を押し込めて卵を抱くので、尾羽根がねぐせのように曲がります。なので尾が曲がったシマエナガを見かけたら、子育てを頑張っていることが分かります。子育てにはたいへんなエネルギーを使うので、冬のふわふわした姿からは想像できないくらい、しおれています。